粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題について

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題について

はじめに ~粉塵と静電気を解説する前に~

こんにちは!

ホコリ・異物混入対策の専門メーカーの株式会社ディーオです。

私たちは、集塵機の先端に取り付ける集塵フードなどをオーダーメイドで製造しているのですが、
日々の活動の中で、静電気という現象によって、色々と頭を抱える事があります。

 

「静電気」という言葉を聞くと、皆様は何を思い浮かべますか?

 

私は、ドアノブに触ったときに、バチっとくるという現象を思い浮かべました。

 

おそらく、日常生活においては、なんとなくは知っているけど詳しくは知らないという方も多いと思います。

 

しかし、工場などで勤務している方にとって、静電気は非常に厄介な問題で、ある程度の知識が求められます。

中学生の時に授業で軽く習っただけなのに、工場に就職した途端に、
急にみんな当たり前に知っている前提で話されるので、ちょっと困ってしまいますよね(笑)

 

そこで、本記事では、静電気に関する今更聞けない基礎知識と、
生産工場にとって静電気はなぜ厄介な問題なのかについてお話をしていきます。

 

あまり詳しくない方向けの基礎的なお話になりますので、予めご容赦ください。

静電気とは

静電気とはマイナスの電子の移動を指す

まず、中学校で習った理科のおさらいになりますが、静電気をカッコよく言うと、

 

異なる物質を擦り合わせた時に発生する、「マイナスの電子の移動」といいます。

ものすごく簡単に例えるなら、

マイナスの電子⇒めちゃくちゃ寂しがり屋で遊び人の男の子

プラスの電気⇒普通の女の子

そして2人はカップルだとイメージしてください。

 

マイナス電子君は、女性と付き合っては別れを何度も繰り返す恋愛体質な男の子です。

 

プラスの電気ちゃんという女性は、別れた後も1人で過ごしていられるのですが、
寂しがり屋のマイナス電子君は、すぐに新しい彼女を探しに手あたり次第声を掛けに行き、そして新しい彼女を見つける。

この事を、静電気と呼びます。

 

みたいな感じです。

すみません、わかり辛ければ忘れてください。(笑)

 

申し訳ないので、まともな話でも例えてご説明してみます。

 

まず、この世に存在する全ての物質は電子を持っており、それと同じ数だけの電気を持っています。
プラスの事を電気、マイナスの事を電子と呼び、このプラスとマイナスは数が同じなので、
普段は良い感じに打ち消し合って、静電気が発生しません。

しかし、異なる物体を擦り合わせると、片方の物質からもう片方の物質へと電子(マイナス)が移動します。
この時に静電気が発生します。

 

例えば、紙の袋にプラスチックのストローが入っているとします。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題のイメージ例①

ストローを紙の袋から取り出すときは、こんな感じのイメージです。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題のイメージ例②

この瞬間に、もともと紙袋に付いていたマイナスの電子が、ストローに一気に移動します。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題のイメージ例③

そうなると、ストローはマイナスの電子が多く、紙の袋はプラスの電気が多いことになります。

この状態を、静電気が発生していると言います。

ここでのポイントは、移動しているのはマイナスの電子のみであって、プラスの電気は移動していない。という事を覚えておいてください。

 

「静電気が発生する」という言葉を言い換えると、「帯電する」という言い方になりますので、

  • ストローはマイナスに帯電した。
  • 紙袋はプラスに帯電した。

と考えます。

 

では、何でストローはマイナスで、紙袋はプラスなんでしょうか。

逆に、ストローがプラスに帯電する可能性もありますよね?

 

答えは、物質によりけりです。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題における帯電しやすい物質の解説図

このように、プラスを好む物質と、マイナスを好む物質が存在するため、物同士の相性もかなり影響してきます。

そうなると、「マイナスを好む物質同士を擦り合わせるとどうなるのか?」という疑問が生まれますが、
その場合は、磁石みたいに、同じ物同士は反発し合い、違う物は引き合うという性質があります。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題における帯電しやすい物質の解説図②

だから、髪の毛がごわっと広がるのは、1本1本の毛が同じ方に帯電していて、それぞれが反発し合うからなんです。

静電気でバチっとなるあの現象

冬場になると特に起きやすい現象で、一度は経験したことがあると思います。

あれ、ビックリするし嫌ですよね(笑)

 

なぜこのような現象が起こるのでしょうか。

先程お話した通り、静電気はマイナスの電子が移動した時に発生します。

もともと人間の身体はプラスの電気を受け取りやすい構造ですので、金属などに付いているマイナスの電子を受け取りやすくなります。

そのため、ドアノブに触れた瞬間に多くのマイナス電子を、プラスの電気を沢山持った身体が受け取ってしまい、バチっと衝撃が与えられます。

 

では、どうしてバチっとなる現象は冬場に発生しやすいのでしょうか。

理由は、湿度です。

空気中の水分量が少ない状態になると、電子の移動がされやすくなるという特徴があります。

つまり、夏は気温が高いので、体が汗をかいたり、身の回りにある水分が蒸発して自然と湿度が高くなるので、
乾燥しやすい冬場の方が静電気は発生しやすくなります。

ガソリンスタンドに置いてあるアレ

給油をする際、ガソリンスタンドには必ず静電気除去シートが置いていますよね?

実は、アレがないと爆発事故が増えてしまうので、非常に大切な役割を果たしています。

 

例えば、マイナスの電子が溜まったところに電球を近づけると、一瞬だけピカッと光るという現象が起こります。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題における帯電しやすい物質の解説図③

このように沢山の電子が別の物体に乗り移って電気が流れる事を放電といい、ここで発生した電気は
ガソリンと非常に相性が悪く、ガソリンは簡単に燃えてしまいます。

(難しく言うと、ガソリンの引火点は-40℃以下ととても低いので、液体の状態では発火しないですが、
気体になりやすく、気体になった時に引火しやすいからです。)

 

だから、プラスチックに金属を混ぜて作られている静電気除去シートを触ることで、
帯電していた電気は給油機を介し、地面へと放電される仕組みです。

静電気がもたらす悪影響

このように、日常生活においての静電気とは非常に厄介な存在と認識されていますが、

工場の中における静電気は、どのような悪影響を及ぼすのでしょうか。

静電気がもたらす悪影響①発火・爆発

先程、ガソリンスタンドの静電気についてお話をしたように、静電気は発火性があり、蓄積すると火花が発生します。

蓄積した静電気は、一瞬ではありますが数千ボルト、 時には1万ボルト以上の電圧に達することがあり、可燃物が近くにあると非常に危険です。

 

特に気を付けないといけないのは、繊維関係を取り扱う会社様です。

例えば、衣服などの布製品を製造している会社の場合、基本的には編み機という機械で糸を編んで服を作ります。

その工程で、糸同士での摩擦が発生し、静電気が帯電します。

それが何かの拍子にバチッとなってしまうと、可燃性のある糸からじわじわと火がつき、
やがて大火事へとつながるという事例があります。

実際に工場自体が全焼してしまう事件もいくつかあり、徹底した対策が求められています。

静電気がもたらす悪影響②異物の付着

実は静電気はモノづくりの工程で、異物やホコリを製品にくっつけてしまうという非常に厄介な特徴があります。

 

例えば、冬場にセーターを脱いだ時、インナーウェアに糸くずやホコリが付着する経験をした事はありますでしょうか。

これは、セーターと肌着が擦れて静電気を大量に発生し、服の表面に付いたホコリなどをくっ付けて離さなくなります。

このように摩擦によって発生する静電気は、ホコリなどとの相性が非常によく、一度くっついたらなかなか離れてくれません。

 

話を戻すと、何か製品を作る時には必ずと言っていい程、「切る」もしくは「削る」という工程が必要になります。

その時に摩擦が発生し、静電気を帯電させてしまいます。

その際に付着した異物を早い段階で取り除いておかないと、不良品などの原因になり、

結果的には企業様にとって大きな損失になります。

静電気がもたらす悪影響の対策方法

では、どのように対策を講じれば良いのでしょうか。

もちろん、細かく話すと、その業者様の取り扱う製品、異物の種類、作業工程などで大きく変わりますが、

本記事では主な対策方法をお伝えさせて頂きます。

静電気がもたらす悪影響の対策方法①部屋の湿度を上げる

先程、静電気は、夏場よりも湿度が低い冬に発生しやすいと説明しました。

つまり、湿度が高い環境にすれば静電気の発生を未然に防げるという事です。

天井のスプリンクラーから定期的に霧が噴射されるように改築する業者様も非常に多く、一定の効果は見込めます。

 

ただし、夏場は非常に蒸し暑く、作業者の方にとっては大きな負担となります。

静電気がもたらす悪影響の対策方法②除電器(イオナイザー)をつかう

マイナスの電子の移動により発生するのが静電気だと先程説明しましたが、言い換えると、

「静電気を帯びたもの」は、プラスの電気とマイナスの電気のバランスが崩れた状態であるという事なので、

この状態を、「バランスが良い状態」つまり「電気的に中性な状態」にするのが除電器(イオナイザー)です。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題における静電気がもたらす悪影響の対策方法①

このように、プラスの電気とマイナスの電子の個数を良い感じのバランスに戻してあげることで、静電気を除去する事ができます。

 

ただし、異物除去という観点から見ると、静電気を除去したのは良いが、付着しているホコリをどのように取り除くのかという問題は残っています。

静電気がもたらす悪影響の対策方法③アース線を取る

電気関係においては、「接地」という意味で、電気設備機器あるいは電路などと地面を「電気的に接続すること」をいう役割を果たすものです。

「帯電した電気を地面に流す回路を作ってあげるもの」くらいに認識してください。

 

冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機などを購入した時に、このような線が付いているのを見た事はありますか。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題における静電気がもたらす悪影響の対策方法②

アースは、電化製品が劣化や故障などによって電気が外に漏れてしまったり(漏電)、
製品ごとに定められている許容最高使用電圧を超えたりした時(過電圧)に、
コンセント側のアース端子を通じて余分な電気を地面へ流してくれます。

 

例えば、劣化した電子レンジの内部で回路の故障などが発生した場合、
電気が本来流れるべき回路とは別の場所へ漏れてしまうことがあります。(これを漏電といいます。)

電子レンジの故障を招いたり、その状態を知らずに触れた人が感電したりするおそれがあるので、
こうしたトラブルを未然に防いで被害を最小限に食いとどめる役割を担っているのがアース線です。

 

余分な電気を地面に流す原理を上手に利用することで、静電気が発生するのを防ぐことができます。

静電気がもたらす悪影響の対策方法④トンネルパルショットノズルを使う

静電気が危険で厄介、発生しないように気を付けないといけないという事はよくわかったが、
静電気を除去製品に付着した異物がなかなか取れない。

というような課題をお持ちの方にとっては、上記2つの対策方法はあまり役に立つ情報ではないかもしれません。

 

なぜなら、発生した静電気を一旦取り除いたとしても、
すぐにホコリを取り除いてあげないと再帯電してしまうからです。

 

製造業のホコリ対策という観点から見ると、除電+異物集塵がセットで出来る環境を整えてあげないと、
生産クオリティはなかなか向上しません。

 

トンネルパルショットノズルは、除電+パルスブロー+集塵を1つの工程で同時に行う事ができ、
異物・ホコリ対策には最適な機械です。

また、このトンネルパルショットノズルはオーダーメイドで製作しているため、

寸法や仕様のカスタムが容易で、多くのお客様に適合できるようになっています。

粉塵と静電気の基礎知識と生産工場における問題まとめ

以上が「静電気と粉塵の関係性」でした。

まとめますと、

 

静電気は、「マイナスの電子」が移動する時に発生する現象で、ドアノブなどに触れた瞬間にバチっとなったり、
最悪の場合は火災事故にもなるほど恐ろしい現象です。

湿度が低い冬場に起こりやすいため、

  • 部屋の湿度を高く設定する
  • イオナイザーを設置する
  • アース線を取る
  • トンネルパルショットノズルを使う

 

などの対策方法があります。

 

とはいえ、それぞれの工場によって環境が全然違うため全員に当てはまる対策方法というのは存在しないと思います。

 

少しの工夫で劇的に改善する事もよくありますので、静電気や異物除去に関するお悩みがあれば、弊社までお気軽にお問い合わせください。

 

株式会社ディーオは異物混入問題解決のリーディングカンパニーとなるべく、改善装置の開発に日々勤しんでおります。

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ありがとうございました~。

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