基礎から集塵シリーズ 第一弾 ~集塵機の選定方法~

基礎から集塵シリーズ 第一弾 ~集塵機の選定方法~

集塵機の選定方法を解説する前に

こんにちは!株式会社ディーオです。私たちは、集塵機の先端に取り付ける「除塵ノズル」という機械を製造しているホコリ、異物対策の専門業者です。

早速ですがご質問です。
皆様は、集塵機の事を全く知らない方に集塵機の説明をする時、どのように説明しますか?

「工場で使用する大きな掃除機」みたいに答える方も沢山いらっしゃると思います。
確かに概ね正解だと思います。

しかし深く掘り下げていくと、色々な疑問点が出てきます。
仮に、掃除機のような機械と仮定した場合、「掃除機だったら別になんでも良いじゃないか!」と思う方も多いかもしれませんね。

ご家庭で使用する掃除機であれば、価格やデザイン重視で問題ありませんが、工場の中などの広い場所で、
長時間連続運転での使用をする場合は、ご自宅とは条件が色々と異なるため、ある程度の知識が作業者に求められます。

静圧?りゅうべ?キロパスカル?などの専門用語を当たり前に話す人が多く、困っている方も沢山いると思います。

私は、集塵機業界に入って間もなく、これらの言葉を当たり前のように連発されて心をへし折られました…(泣)

このブログの「基礎から集塵シリーズ」では、

  • 機械関係のお仕事に就いて間もない
  • これからホコリ対策をしていこう
  • 既にホコリ対策をしているが、それでも困っている

これらの方々に向けて発信していきますので、宜しくお願いします。

もし専門用語の理解に不安がある方は、下記の記事を先に読んでからこの記事をご覧頂くと更なる理解が深まると思います。

基礎から集塵シリーズ~専門用語の解説~ | 株式会社ディーオ (dio-pulshot.com)

基礎から集塵シリーズ~専門用語の解説②~ | 株式会社ディーオ (dio-pulshot.com)

【おさらい】集塵機とは?

意味は「工場で使用される大きな掃除機」程度の認識で問題ありませんが、「選び方」が重要なポイントになります。

  • 何を集塵したいのか
  • どれくらいの範囲を清掃したいのか

基本的にはこの2つによって集塵機の選定が変わってきます。例えば、50mm×60mmの基盤に付着した異物を除去したいと仮定します。

Q=60AV

この計算式に当てはめれば必要な風量が出てきますよ~!!というような説明をされているメーカーも多いと思います。しかし!!! これだけでは正直サッパリわからないと思ったのは私だけでしょうか(笑) 最近になって、なぜわからないのかという理由に私は気付きました。なぜなら、この計算式に至るまでに2つの重要なポイントが抜けているからです!!

集塵機の計算式で抜けているポイント①

そもそも、集塵機は製品に付着した異物を除去する機械ではない!

意外と知らない人が多いですよね。正しくは、「空中に浮遊した粉塵を吸引する」事が第一目的なのです。ですが、集塵機メーカーが声を大にしていう事はありません。(自社の売上が下がってしまうからです)

例えば、追加でお金を払うから、フードも一緒に作って欲しいとお願いした場合かなりの高確率でお断りされると思います。なぜなら、先ほど記載した通り、

  • 何を集塵したいのか
  • どれくらいの範囲を清掃したいのか

この2つで選ぶ集塵機が大きく変わってしまい、責任を持てなくなってしまうからです。

集塵機の計算式で抜けているポイント②

集塵機は、工場の状況に応じて性能が変わる!

性能曲線という表をご覧になったことはありますか?こんな感じの表です。

集塵機の計算式で抜けているポイント②

これは、別の記事で詳しくご紹介しておりますが、簡単に言うと、静圧=モノを吸い上げる力(㎪)風量=風を吸い込む量(㎥)

「最大で〇〇Kgのモノを持ち上げる事ができますよ」と「最大で〇〇㎥の風を1分間の間に吸い込む事ができますよ」というデータを記載した表です。

あくまで最大の数字のため、吸い口のフードの大きさ、吸引するモノとの距離などによって実際の性能は変わります、
「あなたの工場ではこの集塵機がベストです!」とは厳密には断言できないのです。

だから、このようなグラフを開示して、「あなたの工場で実際に発生する静圧と風量は、自分達で考えてくださいね。」という逃げ道を作っています。

その結果として、フードノズルを専門に作っている弊社では、集塵機を買ったけどあまり効果がないという、
いわゆる選定ミスをしてしまったお客様が年々増えております。

まとめると。集塵機を選ぶ前に

  • 何を集塵したいのか
  • どれくらいの範囲を清掃したいのか

この2点を明確にしてから、フードの設計を先に決めてください。

だからこそ、集塵機メーカーではなく、ノズルメーカーに先に相談することで、集塵機のミスマッチングを防ぐことができます。

株式会社ディーオは、集塵ノズルをオーダーメイドで製作しております。これまで集塵機メーカーが解決できなかったホコリ対策に大きな強みを持っておりますので、お困りごとがあれば是非お問合せください。

集塵機選定は、その他にも細かい注意点が沢山ありますので、別の記事もご愛読頂けますと幸いです。次回は「フードの設計方法」について詳しく解説していきます。ありがとうございました~。

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