はじめに ~【上級編】集塵フードの計算方法について解説する前に~
こんにちは!ほこり集塵装置の専門メーカーの株式会社ディーオです。
私達は、集塵機と、その先端に取り付ける集塵装置をオーダーメイドで製作している会社です。
私達が日々営業活動を行う中で、疑問に思う事があります。
「集塵機を購入した後、どのようなフードを取り付けて使用していますか?」
会社様によって製品の形は異なるので、フードの大きさや形状なども様々だと思います。
しかし、そのフードの設計方法に関して、あまり役に立ちそうな参考文献はインターネットで検索してもなかなか見つかりません。
そのため、焼き肉屋さんなどにあるような感じのフードをなんとなく作っているという会社様も多いのではないでしょうか。
こんな感じで適当に製作して問題なく集塵が出来るのであれば何も苦労はしないのですが、
思うように粉塵の吸引が出来ず、結局手作業で清掃している。というような業者様も結構いらっしゃるのではないかと思います。
そのような会社様のために、実践的でわかりやすい参考文献を提供するべく、私達はこのブログを配信しております。
集塵に関する基礎知識から応用まで、幅広く記事にしておりますので、ご興味のある方は、是非ほかの記事も読んでください。
本日のテーマは、おそらく多くの人が気になっている「集塵フードの設計方法」についてお話していこうと思います。
ただ、今回はかなり実践的な内容になりますので、ある程度の専門用語が理解している前提で
書き綴っていきますので、読む前に知っておいて頂きたい用語を下記に纏めておきますので、
それらの理解が出来てから読むと、よりスムーズにご理解頂けると思います。
かなり長くなりますので、目次の項目からご興味のあるところだけ読んで頂いても良いと思います。
業界初!フィルターが詰まると、スマホPCに通知
IoT小型集塵機emsiot
事前に知っておきたい専門用語
風量 | 1分間辺りに送風もしくは換気する量を示す値。㎥/minという単位で表し、 数字が大きければ送風、換気効率が良い。 |
静圧 | 集塵機業界においては、物を吸い上げる力を表す値。㎪という単位で表し、 数字が大きければより重たい物を吸引する事が出来る。 |
ワーク | 集塵する対象の物を言う。例)基盤に付着した粉塵を除去したい→その基盤=ワーク。 |
風速 | 粉塵がフード、ホースの中を通って集塵機内に入っていく速度。 粉塵の重量、静圧、風量、ダクト径などに応じて変動する。 |
この辺りの用語に不安がある場合は、以下の記事なども合わせて読んでみてください!
空気よりも重たい粉塵を吸引したい場合
早速本題に入っていきます。
まず、粉塵を吸引する時は、「その粉塵がどんな材質なのか。またどれくらいの大きさ、重さなのか」に着目します。
その判断基準の1つとして、「空気よりも重たいのか」という事を考えます。
空気よりも重たいというのは、具体的に、その粉塵が発生した時に空気中に舞うのかどうかという事です。
順番に、空気よりも重たい粉塵であった場合について考えていきます。
上にフードを設置する
王道ではありますが、製品が置いてある場所や作業スペースの上にフードを置くという方法があります。
このイメージだけを見ると、空気よりも軽い時(飲食店のダクト、部屋の換気扇など)に使う、
換気に近い感じで想像される方もいらっしゃると思います。
ですがこれは、空気よりも重たい粉塵を持ち上げる時にも使用できる方法なのです。
このように、ワークとノズルの距離を限りなく近づけると、空気よりも重たい粉塵でも楽に吸引してくれます。
四角形の集塵フードを設計する時の計算式
ワークの上に置くフードを設計する時の計算式をご説明します。
Q=60AV
という計算式となっており、わかりやすく言うと、
風量=60×フードの開口面積×ダクト管内風速
という計算式です。
粉塵の材質、大きさに応じて当てはまるダクト管内速度を自分達で推測し当てはめると、
「このフードの形で必要な集塵風量」というのが出てきます。
後は、この数字を満たした容量の集塵機を購入して繋げれば完成です。
感の良い方はお気づきかもしれませんが、フードの設計が完成してから集塵機を選ぶことが重要になります。
集塵機メーカーからすると、とにかく集塵機を売りたいので、ここまでは教えてくれません。
次回以降は意識して頂けますと、集塵機の選定ミスが減ると思います。
少し話は逸れましたが本題に戻ります。例題を一緒に解いてみましょう。
いかがでしょうか?
ちょっと解説してみます。
四角形の集塵フードを設計する時の計算式の練習問題解説
100㎜×150㎜のワーク面積全体に存在する粉塵を吸引したいので、
単純にこれらを掛けます。(この時点でメートル換算しておくと計算が楽ですよ!)
0.1m×0.15m=0.015㎡という数字がフードの開口面積になります。
これに60を掛けて、最後にダクト管内速度を計算します。
今回は鉄の粉塵なので、20m/secで計算すると、
60×0.015㎡×20m/sec=18㎥/minが、本来必要な集塵風量になります。
丸形の集塵フードを計算する時の計算式
では、フードの形状が筒型の場合はどうでしょうか。
あくまで数学の話になりますが、面積の計算方法が異なってきます。
・半径×半径×3.14
・(直径×直径×3.14)÷4
この数字が断面積になりますので、後は先程と同じように計算すればOKです。
(ちなみに私は、半径×半径×3.14で計算する派です。)
一応この場合の例題も見ておきましょう。
丸形の集塵フードを設計する時の計算式の練習問題解説
直径200㎜なので、メートル換算に直すと、
0.1×0.1×3.14=0.0314㎡がフード面積になります。
これに60を掛けて、ダクト管内速度の20m/secを掛けると、
答えは37㎥/minの集塵機が必要という事になります。
ダクトホースの選定方法
ここまでは集塵機の必要容量を求める話をしてきましたが、
その集塵フードから集塵機に接続するホースの太さはどのようにすれば良いでしょうか。
フードのサイズが大きいのに対し、ホースが極細であれば、
せっかく吸引した空気がフード内で停滞し、スムーズに流れてくれません。
そのため、このような数字を参考にして、集塵ホースを選定していきます。
もしも20㎥/minの風量が必要であれば、
φ150のホースが1本、30㎥/minの風量であれば、φ100のホースが3本くらい必要。
という風に選定をしていきます。
ここまでをユーザー様が考えておくと、集塵機の選定ミスや、
フードを作ったのに上手に吸引してくれないなどのトラブルが激減するでしょう。
【計算に伴う注意点】粉塵と一緒にワークが吸い上がってしまう時の対処法
先程の計算式に則ってフードを選定した時、ある別のトラブルに見舞われる可能性があります。
このように、フードとワークの距離がかなり近いので、
集塵機の静圧によってワークごと吸い上げてしまう可能性があります。
風量型集塵機であれば1㎪以上、高圧型集塵機であればなんと8㎪以上も静圧が発生します。
ワークの重量がそれ以上に重たければ気にする必要はないのですが、そうでない場合は、必ず向き合わなければならない課題です。
もしワークの吸い上げ問題が発生した場合は、次のような対策方法があります。
粉塵と一緒にワークが吸い上がってしまう時の対処法①上から押さえつける
かなりわかり辛いかもしれません。すみません。。。
このように、浮き上がってしまうワークの隅にボールみたいな物を付けて、
もし吸い上げても問題なく移動できるような仕掛けを作ります。
ワークの移動速度が速い場合などは、特に有効的な対策ですので、是非試してみてください。
ただ、ワークの全ての面積が完全に非接触でないといけない場合には使えない技ですのでご注意ください。
粉塵と一緒にワークが吸い上がってしまう時の対処法②下からの吸引
これは、ワークを吸い上げてしまうならば、逆に底面からもっと強い吸引をかけてやろう!という戦法です。
例えば、上部に5㎪の静圧が発生しているなら、6㎪以上の静圧を底面に発生させると、
上に吸い上げるという現象は確実になくなります。
しかし、1日に清掃する枚数が大量にある場合は、吸着対策のセッティングが面倒なので、
あまり良い対策方法ではありませんので、ご注意ください。
粉塵と一緒にワークが吸い上がってしまう時の対処法③ボックス型に設計する
ワークの上にフードを付けてしまうと、どうしてもワークごと吸い上げてしまう場合の最終手段として、
ボックス型のフードを製作するという手法がございます。
集塵空間を作って、上から下に吸引させてあげることによって、ワークの吸い上げ問題を解決する事が出来ます。
また、開口面積に対して集塵機の風量が決まりますので、集塵機の大幅な節約も同時に行えるというメリットもあります。
対策方法としては非常に効果的ではありますが、使い勝手が悪いなどのデメリットもありますので、ご興味があれば是非試してみてください。
製作方法ですが、まずはワークの幅と高さに合わせて、出入口の寸法を決めます。
例えば、ワークサイズが横幅150㎜、高さ80㎜だったとします。
少しだけ余裕を持たせて、160㎜×90㎜で計算してみます。
0.16m×0.08m=0.0128㎡が総開口面積となります。
これに60を掛けてダクト管内速度を掛ければ完成なのですが、
先程とは違ってホースが横に付いているため、粉塵を上に持ち上げる必要がありません。
この場合はダクト管内速度を落としても特に問題ないので、例えば3m/secくらいで計算すると、
0.0128×60×3m/sec=2.3㎥/minという答えが出ます。
このように、簡単に必要な風量が算出できます。
あとはその設計通りにボックスを作り、集塵機をつないであげると完成です。
空気よりも軽い粉塵を吸引したい場合
先程は空気よりも重たい粉塵の場合で考えていましたが、反対に空気よりも軽い粉塵の場合はどうでしょう。
例えば、煙やホコリなどが該当してきます。
重たい粉塵との大きな違いは「少しの衝撃で勝手に舞い上がってくれる」ところです。
そのため、過剰なほどワークに近づけなくても集塵出来るため、比較的簡単です。
フードの製作方法は先程と同じですが、注意するポイントが若干異なります。
空気よりも軽い粉塵を吸引するポイント①風の気流を意識する
空気よりも軽いため、少しの風が大きな影響を及ぼします。
例えば、ワークと粉塵の間に、全く別方向に風が吹いていたとします。
図のように、フードとは違う向きに散乱してしまい、最終的には人体が吸い込んでしまうといリスクがあります。
身近な例であり得るのが、空調です。
レーザーマーカーで印字をしている部屋に冷房や扇風機がガンガンかかっていたとします。
もしその風が製品付近で発生すると、本来の集塵機のパフォーマンスを出すことが出来ず、煙が室内に充満してしまう事になります。
そのため集塵空間には、余計な風を持ち込ませずスムーズに吸引口まで運べる風の気流を意識する必要があります。
空気よりも軽い粉塵を吸引するポイント②のれんがけ
本記事でご紹介したフードの設計方法ですが、いくつかのパターンを計算していくと、
想像以上に集塵機が大きくなってしまうというケースが多いという事に気が付いた方もいらっしゃるかと思います。
最近は特に小型で静かな集塵機が売れ始め、あまり大きな集塵機を設置したくないという会社様も多いでしょう。
そのため、どうにかして必要風量を落としていくのかが重要なポイントになります。
その際に効果を発揮するのが「のれんがけ」という方法です。
開口面積に対して風速を掛けて必要風量を算出していく必要がありますが、
上記の画像のような形だと、どこまでを面積と定めれば良いかわからなくなってしまいます。
そうすると、集塵フードは、空間全体を集塵しようとしますが、のれんが無ければ、
室内を集塵空間と認識してしまいます。
なので、簡単なのれんを垂らして開口面積を小さくしてあげる必要があります。
ホームセンターに売っているような薄手のゴムシートを100㎜幅でカットして、
テープで貼り付けるだけでもかなり効果が高まります。
専門メーカーが製作するノズルとの違い
簡易的なフード設計であれば、正直なところ、私達のような専門メーカーにわざわざ依頼しなくても製作は可能です。
そのため、とりあえず自社で作ってみるのは非常に重要だと思います。
では、逆に専門メーカーに依頼すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
専門メーカーに依頼するメリット①ただ集塵するだけではなく、粉塵の強制剥離まで対応した設計が出来る
本記事でご説明したフードの計算方法は、あくまで集塵機の風量だけで粉塵が吸引できる事を前提としたシンプル設計です。
そのため、粉塵に粘着性があったり、静電気が帯電していたりするイレギュラーなケースには対応できません。
しかし、専門メーカーに依頼すると、それらの厄介な粉塵を強制的に剥離するような仕掛けを
フード内に埋め込んでくれるため、剥離効果が高いのです。
具体的には、
・超音波→ワークに微振動を与えて粉塵を剥離させる。
・イオナイザー→帯電した静電気を取り除いてから吸引させる。
・パルスエアブロー→エアーチューブが広範囲で高速回転し、一瞬で粉塵を引き剥がす。
などの仕掛けが存在します。
(絵がヘタクソですみません。。。)
これらに近い集塵システムをユーザー様自身で構築する場合、エアーの吹き漏れや、設計図の複雑化など、
かなり難易度が上がってしまうため、確実な効果を得たい場合には圧倒的な差が出ると思います。
専門メーカーに依頼するメリット②集塵機の容量を下げる事が出来る
この具体的な方法については、企業秘密なので開示は出来ませんが、
大きなワークを集塵したい場合など、先程の計算式に当てはめると、かなり大きな集塵機が必要になります。
例えば、3m×3mのパネルを集塵したいとします。
さすがに大きすぎて全体を囲うフードは作れないので、3m×0.3mのフードを作って、パネル自体を動かすことにしました。
3m×0.3m×60×20m/sec=1080㎥/minという答えで、理論上では1080㎥/minの集塵機が必要となってしまいます。
それだけ大きい集塵機となると、もはや室内に置けませんので、
ダクト配管工事なども合わせて、数千万円の投資になってしまいます。
しかし弊社のような専門メーカーは、今回のケースであれば大体70㎥程度まで抑えて集塵させる事が出来ます。
つまり、大きなワークの集塵を行うのであれば、専門業者に依頼する方がコストパフォーマンスは圧倒的に良いです。
今までの解説で解決するのが難しいケース
とはいえ、全てのお客様の悩みを解決できるという訳ではありません。
どうしても解決できず、お断りをさせて頂いたこともございます。
過去の実績を見ると、お役に立てなかった事や、
かなり苦戦したケースなどに共通敷いている事がありますので、いくつかご紹介します。
解決するのが難しいケース①金型
これは、中に樹脂液などを入れて固めるものですが、何度も繰り返していると液体が固まったカスなどが付着します。
これが製品に付着すると不良品となってしまうため、毎回綺麗に清掃しなければなりません。
その清掃作業が大変なので、どうにかならないかという相談を受ける事が頻繁にあります。
しかしながら、このタイプの金型は、溝が深く複雑な作りをしているため、
エアブローが届かない箇所が出てきてしまいます。
また、粉塵が強烈に固着している場合は、エアブローの力では剥離させる事が出来ず、
硬いブラシなどで擦らなければいけません。
この細かくて複雑な作業を自動化するとなると、ロボットの導入が必要になり、
1,000万円以上の投資が必要になるため、あまりに費用対効果が悪く断念するケースが多数ございました。
解決するのが難しいケース②大きすぎる凹凸
このように、凹凸が激しすぎるワークの場合も、清掃が非常に難しくなります。
基本的に、エアブローと吸引は対象物からの距離が近い方がより高い効果を発揮します。
ですが、凹凸が大きすぎると、ライン上では凹の部分にエアーを当てたり吸引口を近づける事が出来ません。
例えば、このような凸凹のブロックに溜まった粉塵を除去したいとします。
この製品がベルトコンベアに流れている場合、画像のように移動します。
高低差がある場合は、一番高い所に標準を合わせないと、吸引口がぶつかってしまいますので、
窪みの部分にある粉塵が簡単に吸引できないという傾向があります。
解決するのが難しいケース③底面に空洞がある
ワークとフードの距離自体は離れていないので一見問題なさそうに見えますが、
そのワークを置く土台に隙間がありすぎると、吸引力が落ちてしまう原因になります。
ワークの大きさがフードと同じであればそこまで気にしなくても良いのですが、
1つのラインで、様々な大きさのワークが流れている場合もあります。
極端にフードとワークのサイズが合わない時に、その周囲から余計な風を沢山吸い込んでしまい、
本当に吸いたい粉塵を集塵する事が出来なくなります。
解決するのが難しいケース④極端な寸法制限
先程の3つのパターンは、「フードの距離が遠すぎると集塵が出来ない」という共通点がありましたが、
集塵フードを設置する場所が小さすぎる場合も、集塵が難しくなります。
生産ラインの中に組み込むための集塵フードを設計する際に、
会社様によっては設置スペースに限りがあって寸法制限がかかってしまう事がよくあります。
・本来は30㎥の集塵機が必要なのに、集塵機のサイズの都合で、仕方なく容量を落とす。
・200㎜×100㎜のフードを作りたいが、設置場所がないので半分くらいの大きさにした。
などの、冒頭に説明した計算式から相反する設計をしてしまうと、当然ですが上手に機能しません。
上記4つのどれかに当てはまってしまうと、一気に難易度が上がるように思います。
その場合は、お気軽にご相談頂けますと幸いです。
除塵対策の費用対効果について
粉塵とは、どの製造工程でも発生するくらい厄介なので、
製造業者は永久に向き合っていかなければなりません。
しかし、ホコリ対策をするので1,000万円の機械を買ってくださーい。と言っても、
稟議を通す事は非常に難しく、簡単に買ってもらえません。
なぜなら、その機械は直接的な利益を生む機械ではないからです。
つまるところ、お金さえ投資すれば大体の事は何とかなりますが、
そこまでやるべきかどうかを見極める事が非常に重要だと思います。
極力お金をかけずに対策した方がよいケース
- 粉塵があちこちに飛び散っても全然OKな場合
- 簡単なフードを作れば一瞬で解決するようなレベル
- 困ってはいるが、特に不良品などで問題になっていない
などは、あまりお金をかけない方が良いと私達は考えています。
そのため、初回のオンラインミーティングで、上記に当てはまる場合だと判断すれば、
ただ単にエアブローで飛ばす機構や、簡易的な集塵システムを提案するようにしています。
初期投資は大きいが、積極的に投資した方が良いケース
- 何人もの作業者が一つ一つ丁寧に清掃している
- 出荷前検査をクリアできないレベルの製品が沢山あって損失額が大きい
- 集塵装置を導入する事で、1日の生産量が増える
などに該当するようであれば、積極的に集塵環境への投資を行う事を推奨させて頂いております。
ここで言いたいのは、
「製造原価率と、製造者の労働分配率が変わるか否か」という基準で判断して頂きたい。
という事です。
例えば、原価1000円の製品を1日に100個製造していて、
そのうち10個が粉塵によって不良品になっていたとします。
つまり不良品率は10%で、毎日1万円、年間365万円分もの製品が無駄になっています。
もし不良品率が1%以下になるなら、仮に500万円の機械を購入しても2年以内に元が取れます。
不良品率を1%以内にするために2名の作業者が付きっ切りで清掃しているのであれば、
その2名分の人件費や、作業の負担を考えれば、1年で元が取れます。
このように、私達は、集塵装置を購入して数年経った時にお金の面で本当にプラスになるのかという部分を
できる限りヒアリングしてから提案するように心がけています。
【上級編】集塵フードの計算方法まとめ
以上が「上級編 集塵フードの計算方法」でした。
少し専門用語が多くなってしまいましたが、この内容をご理解頂ければ、
簡易的な集塵フードを自社で製作し、誰でも粉塵対策が出来るようになります。
他に集塵機の選定方法など、知っている方がベターな事は沢山ありますが、
その辺りは集塵機メーカーに問い合わせると何とかなります。
今回は、どの集塵機メーカーでも触れないし責任を持ってくれない
「集塵フード」について詳しく説明したかったので、この記事を書くことにしました。
もちろん、解決できない案件や疑問点があればいつでも弊社までお問い合わせ下さい。
異物混入対策というのは元々、自社で何とかするのが当たり前という風潮が古くからあり、
お金をかけて改善装置を開発する企業があまり存在しておりませんでした。
そのため、環境改善機器の業界は発展途上の期間が長く続き、
結果的に企業は未だに品質向上に対する大きな課題を抱えております。
それでも不良品を減らす為に、作業者の方が時間をかけて一つ一つ丁寧に掃除しているのが現状です。
昔はそれで良かったのかもしれませんが、労働人口の減少に伴い、
清掃に時間を費やせる労働者が減ってしまっている現代では、人に頼らずに効率的に異物対策をしていく必要があります。
そんな全ての製造業者の進歩の為に、私達、株式会社ディーオは異物混入問題解決のリーディングカンパニーとなるべく、
改善装置の開発に日々勤しんでおります。
異物・ホコリ・粉塵対策でお困りの方は、まずは弊社のような専門メーカーにお問合せ頂く事を強く推奨致します。
株式会社ディーオは、設備環境改善に関するカウンセリングを無料で行っております。
ありがとうございました~。
業界初!フィルターが詰まると、スマホPCに通知
IoT小型集塵機emsiot